今週あった個人的に気になったニュースを独断でまとめました。仕事柄,編集・AI関連のニュースが多めです。
クランチロール、北米の有料会員向けマンガアプリ「Crunchyroll Manga」を発表!英語版アプリは2025年後半に提供開始
北米向けの有料会員向けマンガアプリが爆誕した。マンガのラインナップを見ると,「呪術廻戦」や「バカボンド」といった講談社や集英社の有名作品が収載されていた。
国境を超えてマンガコンテンツを届けられるようになり,漫画出版社は世界中を相手にコンテンツを広められることが可能になる。
AI翻訳の技術も発展しているから,英語以外の多言語への翻訳も負担なく進むことが予想される。そうなると本当に全世界の人々が読者対象となり,日本の漫画ではなく世界の漫画に進展すると思う。
漫画が広まることで,そこからアニメの普及がより進み,さらには日本の音楽も広まる可能性が高まる。今後,日本の基幹産業としてコンテンツビジネスは強まっていくと予想する。
良質な体験をつくりだせ!顧客体験の最大化を狙うマーケティング
「シャトレーゼ」「チルアウト」が提供する顧客体験がなぜヒットしたのかを解説している。シャトレーゼでは,目的や狙いから逆算して,チルアウトではバリュープロポジションという概念から顧客体験を創造している。
単なる思いつきのアイデアコンペではなく,自社の価値・ビジョン,競合との状況をふまえたうえでサービス内容・場所を考えているのがヒットの要因であった。
チルアウトの戦略は「敵を知り,己を知れば百戦危うからず」という孫氏の兵法にも共通しているように思った。仕事だけではなく,転職や恋愛などでも応用できそうな考え方と思う。
こちらニューズピックスの記事であるが,短時間で読めるよう要約がついていたり,事象に対する独自の考察があり,良質なコンテンツと思った。
この記事にも誤字があります “日本語の間違い本”が話題の理由
子ども向けの日本語の間違いを指摘する本は,これまでも校閲者向けに複数展開されていた。それを子ども向けに仕立てたところに,親世代も興味をもって購入したように思う。
活字離れが進む中でも,SNS等でのテキストのやりとりは増えているので,恥ずかしい日本語を使わないように子どもを育てたいという親世代の思いもあるのかもしれない。
気になったことがある。この本の版元であるJTBパブリッシングといえば,「るるぶ」でも有名な旅行ガイドブックを主に扱う出版社である。その出版社が子ども向けの学習参考書を出版するというのは,ガイドブックが売れなくなっているから別ジャンルでの出版にも力を入れていこうという方針のあらわれだと思った。
「ちいかわ」作者も、寝る間を惜しんでChatGPTを使ってる 漫画に“生成AI回”
ChatGPTの使い方の2位として,「会話」を挙げられていた記事を見かけたことがあるが,ちいかわの作者・ナガノさんの使い方も同じであった。仕事の相棒だけではなく,何でも話せる友達みたいな位置付けにもなっていると思う。映画「her」みたいだ。
ナガノさんの年齢は非公開であるが,ネット上の推測では40歳前後という推測が広がっている。年をとると保守的になり,新しいものを取り入れるのが難しくなってくるが,ナガノさんは積極的にChatGPTを活用して,感性が若く人気の理由と思った。漫画でその風景をほんわか面白く描いていて,使ってみたくなる。
オレオが新フレーバー開発にAI起用、売上5.4%増の92億ドルに
商品開発にAIを使用している。AIが味の調合だけでなく,環境への影響,生産コスト,栄養価といった側面も評価することで,商品開発を2〜10週間短縮させていることに驚いた。
さらにはAIで消費者の好みを先読みさせる取り組みも進んでいる。AIを使用しない会社は世界のこういった企業に太刀打ちできなくなるのだなと身に沁みて思った。実際にも売上増につながっている。